昔々の古い話が好きで良く本を読むのですが、おもしろい本を見つけました。
江戸時代の女性たちの美容や化粧に対する考え方とか実際に行われていた美容法などが書かれている本です。
江戸時代も今の時代と多くの共通点があったのです。
女性はいつの時代も美しくしていたいと思っていた人が多かったということです。
化粧をして綺麗になりたいは今の時代と一緒なのです!
江戸時代の暮らし方、化粧をして綺麗になりたいのは今の時代と一緒
美容指南書江戸時代後期のファッションbook「都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)」は江戸時代の「化粧」の本でロングセラーで大人気となりました。
都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)
江戸時代1813年(文化10)に書かれた都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)は、佐山半七丸(さやまはんしちまる)が書いた美容指南書で、江戸時代後期のファッションBookなのです。
江戸時代後期にニキビ、ソバカスの手入れの方法、紅や白粉のつけ方や髪型などのことが描かれた本があったことに驚きましたが、この本が発売から100年以上も愛された本でロングセラーでした。
大きな目を細く見せるためにはどうしたら良いか、反対に小さな目を大きく見せるためにはどうしたら良いかなどということも書かれていたといいます。
おしろいの塗り方で顔にメリハリをつけるとも書いてあり、これは今の時代でも同じです。
憧れの白い肌は、おしろいで作られていたのですが、このおしろいは、鉛や水銀を使っていて、体には良くないですよね。
体に良くないものを美容のためには使うのは、これも今の時代と共通する部分もあると思います。
この本によると、化粧水も使っていたとあります。
本に載っている化粧水は、米のとぎ汁で作っていて、販売もされていました。
化粧水は「美人香」「江戸の水」という名前で、これ、江戸のヒット商品です。
江戸時代の後期になると、商人が増えて小間物や、化粧品を売って歩いていましたが、値段は安い物から高級品まで様々でした。
安い物は30文から50文で高い物は1両とか2両とかまでありました。
1文が18円ぐらいとすると、30文は540円ぐらいで、1両は13万円ぐらいということになります。
今の時代と似ていますね。
お金持ちは高い物を使い、お金のない人は高い物は買えないのです。
どんなものが高かったかというと、紅は高級品だったようです。
いつの時代でも女性は綺麗でいたいと思っていたのですね。
やっぱり見た目は大事だった
時代に関係なく外見って大事に思っている人が多いってことですね。
人が自然に寄って来たり、ツキも寄って来る人は、見た目の雰囲気もどこか違うものなのかも知れません。
自分が良く見せようとしている部分と周囲から見られている部分とは違うのでしょうね。
自分ではなかなか気が付かないのですが、外見をちょっと気にすることは大切なことだと改めて思いました。
江戸時代の化粧

時代劇などで見ると女性はおしろいをつけて色白ですよね。
おしろいは平安時代から貴族たちに使われていました。
江戸時代からおしろいは使われていましたが、実際に庶民が化粧を始めたのは後期になってからです。
19世紀頃ですね。
おしろい・・・鉛おしろいと水銀おしろいがありました。水銀おしろいは上層の人達だけが使っていました。庶民が使っていたのは鉛おしろいです。(原料が水銀や鉛を使用)
おしろいにも種類があり、細かい粒子のもの、安いおしろいなどに分けられていました。
口紅・・・紅花から作る紅は高級品でした。
江戸時代文化の頃は、墨を唇に塗ってから紅を塗ると唇が光ったそうで、これが流行ったそうです。
眉・・・庶民は眉をいじることはほとんどなかったのですが、公家や貴族の女性は眉を描きました。
町方は子供が生まれる19歳ころには眉を剃ってしまいました。
お歯黒・・・お歯黒は結婚している女性がしていました。
結婚が決まり、嫁ぐ前後に初がねをして歯を黒く染めました。初がねとはお歯黒のことです。
お歯黒にするためには染料を作らなければなりません。
お米のとぎ汁やうどんのゆで汁を使いました。それを壺に入れ、お茶の汁、酢も入れます。
錆びた古釘(ふるくぎ)などを入れて、2~3ヶ月置いて、使うときには少し温めて布につけて何度も乾かしながら歯に塗っていきます。
少しずつ黒くしていくのですが、臭いも気になりますよね。

「化粧三美人」 手鏡を見ながらおはぐろをつける女性を描く。歌川国貞画。画面上部には「木々をみな 目に立田山 ひとしほに はを染て猶 いろまさりけり」と式亭三馬の狂歌を添えている。Wikipedia
「都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)」が超人気本となったということは、女性はいつの時代も美を追究したということになりませんか?(笑)
